【収益性編】投資信託などの選び方-資産運用の基礎知識⑤

2015/03/13

優秀な運用商品を選ぶ3つのポイントは収益性、流動性、安全性です。

前回の記事では、確定利回りの商品の収益性についてご説明しました。今回は、価格が変動する商品の収益性をみていきましょう。

>>前回の記事はこちら
【収益性編】学資保険、定期預金などの選び方–資産運用の基礎知識④

販売開始から今までの平均の年利で比べる


価格が変動する商品は、確定利回りの商品と違って利率が約束されていません。そのため、過去の運用実績をもとに今後の収益性を予想します。

ポイントは、その商品の「販売開始」から「今まで」「平均」「年利」で比べることです。投資信託でよく出てくる、直近3年など期間を区切った「騰落率」ではありません。

投資信託とは? こちらをご覧ください。
実はリスクが高い?「投資信託」の仕組みと落とし穴−−資産運用の基礎知識②

販売開始からの期間が長いのに、平均の年利が高い商品は優秀な商品の可能性があります。年利が出ていない場合は、確定利回りの商品と同じく次の式で計算できます。

Annual

 

実際の投資信託商品で年率を計算してみると…


初めて資産運用をする方がよく勧められる投資信託を例に取ってみましょう。

投資信託の商品内容を調べるには、投信会社のホームページにあるその投資信託の週報(ウィークリーレポート)月報(マンスリーレポート)を見たり、モーニングスターなどの比較サイトをみます。いずれも投資信託の商品名で検索すると情報が出てきます。

※モーニングスター:投資信託の格付け評価を中心として、さまざまな金融・経済情報の提供をしているサイト(会社)のこと

モーニングスターなどの比較サイトの例
価格.com – 投資信託比較

suii

たとえば、投信会社のレポートでみてみましょう。

「販売開始」はその投資信託の「設定日」です。「設定日」の記載がない場合、「チャート(値動きのグラフ)」の「基準価格(1口あたりの価値)」が1万円の時点を見ましょう。新しい投資信託は1口1万円で発売されるからです。

この投資信託では設定日が2005年9月1日ですので、運用期間は約10年となります。

次に、販売開始から「今まで」どのくらい利益が出ているかは、設定来の騰落率を見ます。この投資信託では、設定日から47.60%増えています。

ここからは、たとえば、この投資信託に発売当初に100万円を投資したとして年利を計算してみます。その際は、青枠の部分に注意します。

suii2

・手数料
このレポートでは、表示されている基準価額は信託報酬を差し引いたものとなっています。販売手数料や信託財産留保額がある場合は、さらに差し引く必要があります。

※信託報酬:投資信託の3つの手数料の1つ。他2つは販売手数料と信託財産留保額

この投資信託の場合は、販売手数料が発売当初3.15%ですので、実際の投資額は100万円×(1-3.15%)=968,500円となります。

・税金
設定来の騰落率47.60%は「税引前」となっており、通常は利益に対して20%の税金がかかります(運用商品の税金については次回以降のコラムで詳しく触れます)。

968,500円×47.60%=461,006円の利益から税金を引くと、461,006円×(1-20%)=368,805円となります。そうなると、年利は約3.808%です。

suii3

・分配金の受取り
この投資信託は、実は分配金を3ヵ月に1回現金として受取れる仕組みですが、「47.60%」は分配金を受取らずそのまま「再投資」した前提の数字です。

3ヵ月に1回受取った分配金を投資せず使っていた場合は、年利は約3.808%よりもさらに低くなります(計算すると約2.830%となります)。


【無料】簡単・資産管理アプリ – マネーフォワード