相続で子どもの将来設計が狂うことも! 2015年相続税改正まとめ

2015/06/17
2015年から、相続税を支払う可能性がある人が増えました。「でも、相続は親や祖父母の話だから、自分で何か対策を考えることではない」と思っていませんか? 相続が子どもの家計にマイナスに影響することもあります。今回の相続税改正のポイントをきちんと理解しておきましょう。

 

なぜ相続税を支払う人が増えるの?


相続税は、「資産の課税価格-基礎控除額」がプラスの人が死亡したときに支払う税金です。この「基礎控除額」が、2014年までは「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」となっていました。

「法定相続人」とは、死亡した人の資産を引継ぐと法律で決められた人で、子・直系尊属(父母や祖父母など)・兄弟姉妹のいずれかと、配偶者(夫または妻)です。たとえば、子どもが2人と妻がいる人が亡くなったら、法定相続人は3人となります。この場合、基礎控除額は5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円となるので、資産の課税価格が8,000万円以下の人は相続税は発生しませんでした。

ところが、2015年からは、基礎控除額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に変更されました。法定相続人が3人のケースでは、基礎控除額は4,800万円となりますので、資産の課税価格が4,800万円を超えると相続税が発生するようになりました。

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相続税は期限内に「現金一括払い」


このように相続税を支払う可能性のある人が増えても、「引継いだ資産の中から支払うから大丈夫」と思う人もいると思います。

でも、相続税を納める義務があるのは資産を引継いだ人(相続人)で、しかも現金で一括払いが原則です。たとえば、引継ぐ資産が土地・建物で、現金がなければ相続税は自分の預貯金などを取崩して支払うことになります。

引継いだ資産を売却したお金で納税することもできますが、相続税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に、税務署に申告して納める必要があります。その間に売却して代金の支払いを受けないと間に合いません。そのため、特に土地・建物など、買い手が見つからないと売却できない資産の場合は、やはり自分の預貯金などを取崩すことになる可能性は大いにあります。

他の相続人に多額の現金を支払うことも


自分の預貯金などを取崩す可能性は、相続税の支払いだけではありません。相続資産の多少、つまり相続税が発生するかどうかに関係なく、誰にでも起こりうる事態もあります。

たとえば、親の資産の大部分が土地・建物で、そこにはすでに子どもの1人が住んでいて売却したくないなどというケースがあります。この場合、相続人が他にもいて資産を分割する必要があっても、均等に分けるのは容易ではありません。

このようなときには、土地・建物など分割しにくい資産を引継ぐ人が、他の人より価値の高い資産を引継ぐ代償として、自分の資産から他の相続人にお金などを渡す方法があります。「代償分割」といいます。

たとえば、相続人が兄弟2人で、相続資産が4,000万円の土地・建物のみのケースを考えてみましょう。この家には兄家族が住んでおり売却したくないが、弟が資産の半分をもらう権利があると主張した場合は、この土地・建物を兄が引継ぐ代わりに、兄が弟に現金2,000万円を支払うこととなる可能性があります。

相続対策はできるだけ早く!


相続で資産をどう引継ぐかは、遺言や相続人の話し合いで決めることができます。そのため、実際には、自分の預貯金などを取崩すことになるかはわかりません。

でも、もし自分の預貯金などを取り崩すことになると、ご自身のライフプランが狂ってきます。その結果、いずれ預貯金がなくなり、生活できなくなる人もいます。

相続対策は、一般的に、早ければ早いほど効果の高い対策をとることができます。ご自分の将来に「生活できなくなるリスク」を抱えないためにも、親が持つ土地・建物など分割しにくい資産はどのくらいあるのか、その資産を誰が引継ぐかなどを、まずはご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか?


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